FXではポジションさえ保持しておけば、それだけで利益が発生する仕組みがあることを知っていますか?
その仕組みを「スワップポイント」と言います。
この記事では、スワップポイントについて初心者向けにわかりやすく解説します。
後半では、スワップポイントにおすすめのFX会社を選ぶポイントを解説します。
最後に、スワップポイントで利益を上げるための裏技を紹介します。
【この記事で学べること】
- スワップポイントとは
- スワップポイントのメリット・デメリット
- おすすめの通貨ペア
- スワップポイントにおすすめのFX会社
- スワップポイントでリスク激少で利益を上げる方法(中級者向け)
【FX初心者向け】スワップポイントとは
スワップポイントとは、ポジションを保有した状態で日を跨いだときに発生する「金利差調整分」のことです。
どういうことかと言うと、円(日本)やドル(アメリカ)、ユーロ(ヨーロッパ)などは超低金利の通貨です。
それに比べて、リラ(トルコ)やランド(南アフリカ)、ペソ(メキシコ)などの通貨は高金利の通貨となっています。
トレードを行っている通貨ペアの金利差によって発生する損益です。
ドル円で例えると、ドルの金利が0.25%、円の金利が0.10%の場合で、レートが1ドルが100円だった時、1万ドル分の買いポジションを保持していたら次のようになります。
- スワップポイント = 取引額 × (ドル金利 – 円金利) ÷ 年間日数
※FX会社によって計算式としては共通ですが、1つ1つの数字が切り上げ切り下げなどで微妙に異なる場合があります。
取引額 = 10,000ドル → 1,000,000円
1,000,000(円) × (0.25% – 0.10%) ÷ 365(日) = 4.1(円 ※1日あたり)
上記の計算だと、1万ドル分の買いポジションを保持しておくと1日あたり4.1円分が利益として上乗せされます。
スワップポイントのメリット・デメリット
ここまでで、スワップポイントがどう言ったものかが理解できたと思います。
ここでは、スワップポイントのメリット・デメリットを紹介します。
メリット
- 買いポジションだと、通貨量に応じて保持しておくだけで利益が出る
- キャピダルゲインと合わせることで、(含み益 + スワップポイント)の利益
- 少額の含み損をスワップポイントで相殺できる
デメリット
- 取引額が少額だとスワップポイントが少ない
- 売りポジションを数日間保持していると、含み益があってもスワップポイント分の損失が発生してしまう
- 売りポジションで含み損が出てしまっているときに、スワップポイントで損失がブーストする
スワップポイントのポイント
ここでは、スワップポイントで利益を得るためのポイントを紹介します。
スワップポイントの基本的なポイントは次の3つです。
- 買いポジションで保持すべし
- スワップポイントは毎日変動する
- 証拠金に注意する
1つ1つ掘り下げて開設していきます。
買いポジションで保持すべし
スワップポイントは買いポジションだと利益として加算されていきます。
逆に売りポジションの場合だと、損失として減算されてしまいます。
スワップポイントは毎日変動する
スワップポイントは毎日変動します。
しかも、FX会社によっても変わります。
証拠金に注意する
ついついやってしまいがちなのが、放置してしまうことです。
スワップポイントは買いポジションを保持したら勝手に利益が増えていくので基本的に何もする必要はありません。
しかし、対象の通貨ペアが下降トレンドとなったときに含み損を出していて、知らない間にロスカットの可能性があります。
スワップポイントでおすすめの通貨ペア
ここまでで、スワップポイントの基礎知識としての内容は以上です
ここからは、実践的な内容です。
スワップポイントには、おすすめの通貨があります。
よく聞くのがトルコリラですよね。
それ以外にもおすすめの通貨があります。
”スワップポイントとは”でも解説したように、スワップポイントととは「金利差調整」により発生する利益でしたよね。
と言うことは、トルコリラ以外にも円でトレードを行う上で金利の差が大きければ大きいほどおすすめの通貨ということです。
このことを踏まえておすすめの通貨を3つ紹介します。
ここでの判定基準は、シンプルに金利のみではなくチャートの動きも込みで判定しています。
日本円との各通貨ペアでチャートを中長期(日足,週足,月足)で分析し比較的に上下限の振れ幅が小さいペアが選ばれています。
- リラ/トルコ
- ペソ/メキシコ
- ランド/南アフリア
※番号が若い方がよりおすすめ度が高いです。
情報の分析元:みんかぶFX
スワップポイントに適したおすすめのFX会社
前述でも触れたように、スワップポイントの比率はFX会社によっても違います。
そこで、スワップポイント運用をすることに特化したおすすめのFX会社を3つ紹介します。
※上記で紹介したおすすめの通貨ペアの実際のスワップポイント額も記載して比較形式にしておくので参考にしてみてください
FX会社 | リラ/トルコ | ペソ/ メキシコ | ランド/南アフリカ | |||
---|---|---|---|---|---|---|
買い | 売り | 買い | 売り | 買い | 売り | |
LIGHT FX|トレイダーズ証券 | 40円 | 40円 | 10円 | 10円 | 15円 | 15円 |
みんなのFX|トレイダーズ証券 | 40円 | 40円 | 7円 | 7円 | 10円 | 10円 |
外為どっとコム|外為どっとコム | 37円 | -79円 | 8円 | -15円 | 9円 | -23円 |
初心者向けに1,000通貨から取引ができるFX会社となっています。
通貨毎のスワップポイント額は10Lotを基準にし、各サイトのスワップポイントカレンダーの2020/12/01~2020/12/20までの平均となっています(小数点以下切り捨て)
スワップポイントでリスク激少で利益を上げる方法(中級者向け)
ここで紹介する方法はスワップポイントの運用が少し慣れてきた頃に考えるべき方法となってます。
その方法というのが、リスク激少で利益を上げることができます。
具体的には、同じ通貨ペアで”買い”と”売り”で同じ取引額のポジションを保持し、買いスワップポイントと売りスワップポイントの損益の差で利益を上げるというものです。(通称:サヤ取り)
どういうことかというと、同じ通貨ペアで”買い”と”売り”で同じ取引額のポジションを保持することで、チャートの動きで発生するキャピタルゲインの損益をプラスマイナス0にすることができますよね。
「スワップポイントでおすすめのFX会社」の箇所でも触れましたが、FX会社によって同じ通貨ペアであってもスワップポイントは異なります。
”買い”のポジションを保持するFX会社を買いスワップポイント額が最大のFX会社を選び、”売り”のポジションを保持するFX会社を売りスワップポイント額が最小のFX会社を選ぶことで、買い売りのスワップポイントのプラスマイナスでプラスとなるはずなので、そのプラス分が純利益となります。(図で解説すると下のようになります)
スワップポイントは日々変化するので単純計算では正確な数字は求められませんが、大体の目安としての数字は求めることができます。
- 買いスワップポイント用:みんなのFX|トレイダーズ証券
- 売りスワップポイント用:FXプライム|GMO
まとめ:初心者は慣れるまでスワップポイントを放置しない
スワップポイントがどう言ったものかを理解していただけたと思います。
スワップポイントはとても魅力的な反面、下降トレンドに突入したらロスカットのリスクもあります。
こまめにチャートを確認し、利確(利益確定)となるようにストップ注文を調整しながら利益を伸ばすことが重要です。
「放置」と言っても、言葉通りに「何もしない」ではなく、見守りながら放置していくのがスワップポイントの運用方法です。
スワップポイントは1つのポジションで多くの通貨を保持するより、分散させることで融通が効くようになるのでリスクを軽減させるためにポジションの持ち方もスワップポイントなりの工夫をするのも重要ですね。